金曜日, 9月 30, 2022
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FXハーモニックパターンテクニック 簡単ガイド

ハーモニックパターンは、フィボナッチリトレースメントを使用した分析手法で、明確な転換点を示します。ハーモニックを使用したFX取引では将来の動きを予測することを目的としています。ハーモニックパターンがトレードでどのように使われるのか、いくつかの例を見てみましょう。

ハーモニックパターンは何を示すのか?

一般的に、ハーモニックパターンは以下の2つを予測するために開発されました。

  1. 価格の反転ポイントを予測
  2. 値動きの大きさを予測

これによりプライスアクションが比較的わかりやすくなると言えます。パターンを理解できれば、価格の反転ポイント、値動きの大きさを予測できるようになります。

ハーモニックパターンそのものに焦点を絞って見てみましょう。まずは、パターンの基礎となる概念を解説します。

ハーモニックパターンとは

ハーモニックパターンとは、フィボナッチ数列を使用して幾何学的なパターンを構築したものです。特定パターンのあるハーモニック構造は、潜在的な値動き、重要なトレンド転換点など、トレーダーに大切な情報を提供してくれます。特に価格のエントリー、ストップ、ターゲットポイントなどの信頼性の高い情報はトレーダーに大きな優位性をもたらします。ここが、他のテクニカルインジケーターと大きく差別化できる点です。

フィボナッチリトレースメントとエクステンションを知る

フィボナッチ数列が自然界や金融界にどのように影響しているのかについての記事はたくさんあります。

下の図は、フィボナッチ比がどのようにリトレースメント、エクステンション、プロジェクション、およびエクスパンションするかを説明しています。

ハーモニックパターン

フィボナッチの幾何学

ほとんどのフィボナッチリトレースメントとエクステンションは、価格を推測(または投影)するために使用されます。ハーモニックパターンがユニークである由縁は、この幾何学的な手法であるということです。

どういうことだか想像しにくいかと思いますが、心配はいりません。各パターンを見てみれば、簡単に理解することができるようになります。今のところは、フィボナッチリトレースメントとエクスパンションが、ハーモニックパターンの形成の鍵になっていることを覚えておいてください。

ほとんどのハーモニックパターンは5つの価格帯で形成されている

この順番を覚えておいてください:X、A、B、C、D

ハーモニックパターン
  • Xはパターンが始まる価格である
  • Aは、Xからの価格である
  • BはXとAのリトレースメントである
  • CはAとBのリトレースメントである
  • Dは最後の価格ポイントであり、アクションゾーンになる

ここでは、これらのポイントが一般的にどのように動作するかを説明します:各ポイントがどのようにフィボナッチモデル(ハーモニックパターンに応じて)を形成しているのかに注目してみましょう。ポイントX、A、B、Cが形成された場合、Dはアクションゾーンになります。

ハーモニックパターン一覧

ハーモニックパターンには、かなりの種類がありますが、ここでは、最も人気のあるハーモニックパターン一覧を紹介します。

  • ガートレー
  • バタフライ
  • バット
  • クラブ

ガートレーパターン

左側の強気のガートレーパターンはトレンドの初期に見られることが多く、調整波が終わり、ポイントDに続き上昇の動きが始まることを示しています。

引き続き、ガートレーの強気の例を見てみましょう。価格はAまで上昇し、その後A波の0.618であるBまでリトレースします。次に短期上昇Cを経て下降し、ABの1.13から1.618であるDまでリトレースします。ポイントDはXAの0.786リトレースメントの数値になります。CDがABの1.27から1.618に延長することを考慮に入れなければなりません。

Dのエリアは潜在的な反転(アクション)ゾーンとして考えられています。ここはロングポジションが入る可能性のある場所ですが、価格が上昇し始めるまで待つことをおすすめします。ストップロスは、エントリーのすぐ下に置きます。

右側の弱気パターンの場合は、逆にD付近でのショートトレードを試みます。ストップロスはそのすぐ上に置きます。

ルール:

  • ABのリトレースメントはXAの8%に達しているか、またはその近くでなければならない。
  • BCはABの2%から最大88.6%までリトレースするが、88.6%を超えてはならない。
  • CDはABの長さの113%から最大8%まで伸びるが、XAの78.6%を超えてはいけない。
  • 上記の条件をすべて満たしていれば、Dは強気パターンではロング、弱気パターンでショートするアクションゾーンとなる。
  • ストップロスは、Dのすぐ下(ショートの場合は上)に置かれる。

バタフライパターン

バタフライパターンは、Dが最初のポイントであるXを超えて伸びている点がガートレーとは異なります。

ここでは、左側の弱気のバタフライパターンの例を見ていきましょう。まずXからAまで下落していますが、ABの上昇波動はXAの0.786のリトレースメント値です。BCはABの0.382~0.886のリトレースメント値です。CDはABの1.618~2.24のリトレースメントにあります。DはXAの1.27にあります。Dはショートトレードを検討すべきエリアですが、価格が下に動き出すことを確認するまで待つことをおすすめします。ストップロスはあまり上には置かないようにしましょう。

上記では、CDはABの1.618から2.24にあると述べました。一部のFXハーモニックトレーダーは、この1.618または2.24だけを探し、これらの特定の数字に非常に近い場合を除き、その他の数字を無視します。そうして任意の比率を探しながら、これらのパターンを見つけていくのです。

ルール:

  • XAのリトレースメントABが6%に達しているか、またはその辺りでなければならない。
  • BCはABの2%から88.6%までであり、88.6%を超えてはならない。
  • CDはABの長さの8%から224%までリトレースする。
  • 上記の条件をすべて満たしていれば、Dは強気パターンでロング、弱気パターンでショートするアクションゾーンとなる。
  • ストップロスは、Dの下(ショートの場合は上)に置かれる。

バットパターン

バットパターンは見た目はガートレーに似ていますが、少し異なります。

左側の強気のバットパターンの例を見てみましょう。XからAへの上昇があります。BはXAの0.382から0.5までのリトレースです。BCはABの0.382から0.886のリトレースです。CDはABの1.618~2.618にあります。DはXAの0.886リトレースメントにあります。Dはロングを検討するエリアであり、価格が上昇し始めるのを待ちます。ストップロスはそう遠くないところに置きます。

右側の弱気のパターンでは、D付近でのショートを待ち、ストップロスは同じくそう遠くないところに置きます。

ルール:

  • XAのリトレースメントABは、2%から50%の間にある。
  • BCはABの2%から88.6%までリトレースするが、88.6%を超えてはならない。
  • CDはABの長さの8%から261.8%まで伸びるが、XAの88.6%を超えてはいけない。
  • 上記の条件をすべて満たしていれば、Dは強気パターンでロング、弱気パターンでショートするアクションゾーンとなる。
  • ストップロスは、Dの下(ショートの場合は上)に置かれる。

カニパターン

カニパターンは、フィボナッチ数列で反転を示唆する最も正確なハーモニックパターンの一つと考えられています。

このパターンはバタフライパターンに似ていますが、測り方が異なります。

強気のカニパターンでは、B点はXAの0.382から0.618にリトレースします。BCはABの0.382から0.886をリトレースします。CDはABの2.618から3.618まで伸びます。DはXAの1.618になります。D付近でロングを待ち、ストップロスはあまり下にならない所に置きます。

弱気のカニパターンでは、D付近でショートをエントリーし、ストップロスはそれほど上にならない所に置きます。

ルール:

  • XAのリトレースメントABは、2%から61.8%の間になる。
  • BCはABの2%から88.6%までリトレースするが、88.6%を超えてはならない。
  • CDはABの長さを8%から361.8%まで伸びる。
  • 上記の条件をすべて満たしていれば、Dは強気パターンでロング、弱気パターンでショートするアクションゾーンとなる。
  • ストップロスは、Dの下(ショートの場合は上)に置かれる。

FXハーモニックパターンのメリットとデメリット

優位性がある:

  1. 将来のターゲットとストップを事前に提供してくれる先行指標となる
  2. 再現性があり、信頼性が高く、高い確率で発生する
  3. 取引ルールはフィボナッチ比を使用して比較的標準化されている
  4. 一般市場、対称性、および測定された手のルールとうまく連携する
  5. すべての時間軸、すべての市場商品に対応する
  6. 他のインジケーター(CCIRSIMACDDeMark…)とも併用できる

デメリット:

  1. 複雑で難易度が高く、理解が難しい
  2. パターンの識別が難しい
  3. フィボナッチの例外的な動きにより、識別が困難になる場合がある
  4. 複雑さは、時間軸のいずれかから対称パターンが形成されたときに発生する
  5. 非対称のパターンのリスク・リワードはあまり良くない

FXハーモニックパターンでのトレード方法

パターンの識別

FXのハーモニックパターンは、慣れるまで見極めるのは少し難しいかもしれませんが、パターンの構造を理解してしまえば、フィボナッチツールで比較的簡単に可能になります。主なハーモニックパターンは、5点(ガートレー、バタフライ、カニ、コウモリ)パターンです。これらのパターンには、3点(ABC)または4点(ABCD)パターンがあります。これらのポイントは、相互に関連しており、フィボナッチに基づいてハーモニック比を持っています。3点の場合、「M」または「W」型のパターンを形成しています。

FXハーモニックパターン(5点)は、Xの後にインパルス波動XAが続き、BでABに対する修正波動が続きます。その後、トレンド波BCが続き、最後に修正波CDが完成します。これらの数値間の比率によって、パターンがリトレースメントベースのパターンかエクステンションベースのパターンか、またその名称(ガートレー、バタフライ、カニ、コウモリ)が決定されます。覚えておくべき重要なポイントの一つは、5点のハーモニックパターンと4点のハーモニックパターンにはABC(3点)パターンが組み込まれているということです。

5点のハーモニックパターン(ガートレー、バタフライ、クラブ、 バット)は、同じような原理と構造を持っています。これらのパターンは、脚の長さの比率や各ポイントの位置(X, A, B, C, D)が異なりますが、一度一つのパターンを理解すれば、他のパターンを理解するのは比較的簡単になります。肉眼でパターンを見つけたり、強制的にパターンを見つけたりするのではなく、自動のチャートパターン認識ソフトを使って、これらのパターンを識別するのも良いかもしれません。

トレードの識別(FXハーモニックセットアップ)

FXのハーモニックセットアップ(5ポイントパターン)は、最初の3本の足が完成した時点でトレードが確定します。例えば、ガートレーの強気パターンでは、XA、AB、BCの足が完成し、それがCDの足を形成し始めた場合、潜在的なトレード機会の可能性がわかります。XAとBCの脚の予測とリトレースメントを使用して、潜在的なパターンの完成ゾーン(PCZ)とDポイントを識別することができます。

トレードの識別(FXハーモニックセットアップ)

パターン完成ゾーン(PCZ)

すべてのFXハーモニックパターンは、ポテンシャル・コンプリーション・ゾーン(PCZ)を定義しています。これらのPCZは、価格としても知られており、フィボナッチエクステンション、リトレースメント、各ポイントによって形成されます。パターンは一般的に、PCZでCDの脚を完成させ、その後反転を開始します。FXハーモニックトレードは、このゾーンを予想し、反転アクションゾーンでトレードすることを目的としています。

例として、強気のガートレーパターンのパターン完成ゾーン(PCZ)は、以下のフィボナッチエクステンションを用いて構築されています。

0.78 XA

1.27 BC

1.62 BC

AB = CD

以下は理想のPCZの形成例を示しています:

ハーモニックパターン

以下は、実際のPCZの形成例を示しています:

ハーモニックパターン

市場の条件

ほとんどのテクニカルトレーダーは、テクニカル分析を使って取引を行います。例えば、現在の価格がある一定のレベル(ピボットポイントサポートとレジスタンス移動平均線)にどのように反応しているか、インジケーターが歴史的な価格(売られすぎ、買われすぎのような)と比較してどのように反応しているか、そしてパターンがどの時間軸でどのように発生しているかなどです。各トレーダーは、取引するために自身の市場の解釈を持っていますが、市況を定義するための最も良い方法の一つは、フィボナッチグリッドを使うことです。フィボナッチグリッドは、フィボナッチバンド(価格の反応、トレンドを示す)、ピボットレベル(歴史的なサポート/レジスタンスエリアを表示する)で構成されています。フィボナッチグリッドは、チャート上で現在の価格がフィボナッチバンドにどのように反応しているかをプロットしてくれます。これにより、価格がバンドの上/下で取引されているかどうか、価格がピボットによって定義されたサポートとレジスタンスラインに反応しているかどうか等を確認する事ができます。

フィボナッチグリッドのレベルは、トレーダーが良い意思決定を行うのに大いに役立ちます。パターン取引は、各パターンがエントリー/ストップとターゲットに特定のルールを持っているため、非常に正確です。ハーモニックパターン分析と市場の状況が組み合わされると、トレードに大きな優位性をもたらします。ハーモニックパターンはフェイクに終わる可能性もありますが、フェイクは明確に定義されています。したがって、ハーモニックパターンを使ったFX取引は、他の取引方法と比較しても多くの利点があると言えます。

その他の市況/条件や指標には、ダイバージェンス、複数の時間足、フィボナッチバンド、一目均衡表、移動平均線、ピボット、チャネルトレンドライン出来高ボラティリティなどがあります。

ハーモニックパターンを使った取引の例

以下のハーモニックパターンを使用した取引例では、パターン分析で市況をどのように解釈するかを示しています。この例では、AAPL社(日付:2014年2月07日)のチャートにおいてA、Cがフィボナッチバンドの外側に位置し、フィボナッチバンドの下段付近にDが形成され、200日単純移動平均線の上に強気のカニパターンが発生していることを示しています。また、このパターンはフィボナッチバンドの下段付近で取引されていることにも注目してください。強気のカニパターンが形成された後、価格はエントリーレベルの上で取引されており、ロングエントリーを示唆しています。200SMAの上で価格の傾きがプラスになっていることから、AAPLの全体的なトレンドも強気になっています。2014年02月07日には、70.50(-3.21)以下のストップで73.71を超えて強気のロングエントリーを行いました。ターゲット水準は、ターゲットゾーン1が77.7~79.7、ターゲットゾーン2が85.3~89.4です。

以下のチャート(2014年6月9日)は、AAPL社の強気のカニパターンとターゲットの完成を示しています:

ハーモニックパターン

エントリーとストップ

ハーモニックトレードの専門家が提唱するリトレースメントレベルやリバーサルゾーンでやみくもにトレードするよりも、しっかり計算されたエントリーレベルでのFXハーモニックトレードをすることをこのFXブログではおすすめしています。ハーモニックトレーダーの多くは、パターンが反転することを予想して、「リバーサルゾーン」で取引をしようとし、結局は逆張り(カウンタートレンド)の取引をしてしまいます。トレードする際には”リバーサルゾーン”からのトレンドの反転価格の反転確認が必要になります。

ほとんどのハーモニックパターンのエントリーポイント(強気のパターンでは買い、弱気のパターンでは売り)は、反転ゾーンの”D”ポイント付近になります。通常、”D”は、プロジェクション、リトレースメントの延長線上にあり、一般的に”リバーサルゾーン”と呼ばれています。価格がこのゾーンに到達したときが、潜在的なトレードの機会になりますが、取引するための完全なシグナルにはなり得ません。エントリー基準とパターンの信頼度は、現在のボラティリティ、トレンド、パターン内のボリューム、市況など、他の様々な要因によります。パターンが信頼でき、トレンドと市況がハーモニックパターンの反転と一致している場合、エントリーレベルは、価格レンジ、ボラティリティ、等の組み合わせを使用して計算することができます。ストップは、最後の重要なピボットの上/下に置かれます(5点と4点のパターンでは、強気パターンではDの下、弱気パターンではDの上になります)。

ターゲットゾーン

ハーモニックパターンのターゲットゾーンは、リトレースメント、エクステンション、フィボナッチ比等に基づいて計算されます。例えば、強気のガートレーパターンでは、ターゲットゾーンは、トレードアクションポイントDからのXAを使用して計算されます。アクションポイントDはXAの62%または78.6%のようなフィボナッチ比を使用して計算されます。1.0や1.27、1.62、2.0や2.27、2.62のような比率は、潜在的なターゲットレベルのために計算されます。第一のターゲットゾーンはDから計算され、XAの62%〜78.6%として、127%〜162%が第二のターゲットゾーンとして計算されます。

  • ターゲットゾーン1: (D+XA*0.62)~(D+XA*.786)
  • ターゲットゾーン2: (D+XA*1.27)~(D+XA*1.62)

ハーモニックパターンにおける潜在的なターゲットゾーンは、確実性があるわけではなく、あくまでも確率の観点から計算されていることに注意することが重要です。しっかりとした資金管理とリスク管理のルールの知識をつける事は、パターントレードの成功に必須となります。

FXハーモニック取引の例

以下のFXハーモニックチャートの例は、強気のガートレーパターンのエントリーレベル、ストップ、ターゲットゾーンを示しています。ターゲットゾーン1、2をフィボナッチ比を使って予測しています。ターゲットゾーン1は62%から79%の範囲で構成され、ターゲットゾーン2は127%から162%の範囲となります。

FXハーモニック取引の例

まとめ

FXのハーモニックパターン、そしてトレード全般に言えることですが、やはり正確さが鍵となります。なぜなら、できるだけ正確に分析を行うことでミスをなくすことができるからです。FXハーモニックパターンは、しっかり学べば高い成功率になります。FXハーモニックパターンの素晴らしさである、需要と供給が集中しているポイントを見極め勝ちトレードに繋げていきましょう。

Cristian Cochintuhttps://japanesefx.com/about/
Cristian Cochintu is a highly experienced trader, author, and analyst. Cristian’s extensive experience in developing trading strategies using cross markets analysis and his edge in predicting economic surprises is recognized all over the world. His unique insights about FX are translated today into multiple languages. The Japanese version of his blog - japanesefx.com - is devoted to helping FX traders trade intelligently, profitably, and for a long time. Cristian has studied the markets from many angles and has earned first and advanced degrees in economics, finance, and business. Throughout his career, Cristian has published market analysis and educational articles that have helped thousands of traders master the currency markets. Cristian is also one of the authors of investing.com, fxstreet.com, and other financial publications.

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