水曜日, 8月 17, 2022
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最強のMACD設定とダイバージェンス

MACDが、どのように市場の転換点を「予測」し、勝率を高めることに寄与するのか、なぜ爆発的なブレイクアウトポイントを特定できるのかを解説します。また、この記事では、MACDの見方とMACDの設定とMACDダイバージェンスについて詳しく見ていきます。

MACDとは

移動平均収束拡散手法(MACD)は、テクニカル分析のためにトレーダーに広く使用されているオシレータータイプのインジケーターです。MACDは、移動平均線を利用して通貨ペアや資産の勢いを測るトレンドフォロー型のツールです。

1970年代後半にジェラルド・アペルによって開発されたMACDは過去の価格を分析する遅行指標(過去の価格行動やデータに基づいてシグナルを提供する)のカテゴリに分類されます。MACDは、市場の勢いと将来の値動きを測定するために有用であり、多くのトレーダーがエントリーポイントとエグジットポイントを判断するために利用されています。

MACDの説明に進む前に、移動平均線の概念を理解することが重要です。移動平均線(MA)とは、簡単に言うと、設定された期間の過去データの平均値を表す線のことです。FXでは、移動平均線はテクニカル分析のための最もポピュラーな指標の一つであり、単純移動平均線(SMA)指数移動平均線(EMA)の2つのタイプに分けることができます。SMAがすべてのデータを均等に利用するのに対し、EMAは最新のデータ(新しい価格)をより重要視しています。

MACDの見方・使い方

MACDの見方や使い方をチャート画面を使って解説。まず、MACDの構成要素を、MACD表示を使って見てみましょう。

MACDには、MACD線、シグナル線という2つの指数移動平均線(EMA)があります。

さらに、この2本のラインの差に基づいて計算されるMACDヒストグラムがあります。ヒストグラムは、他の2本のラインとともに、ゼロラインとも呼ばれる中心線の上と下で変動します。

まとめると、MACDはゼロラインを中心に動く3つの要素で構成されています。

  • MACD線(1):上向きか下向きかのモメンタム(市場のトレンド)を判断するのに役立ちます。これは、2つの指数移動平均(EMA)を差し引いて計算されます。
  • MACDシグナル線(2):MACD線のEMA(通常は9日EMA)。シグナル線とMACD線を組み合わせた分析は、潜在的な反転の可能性やエントリーポイントとエグジットポイントを見極めるのに役立ちます。
  • MACDヒストグラム(3):MACD線とシグナル線の発散と収束をグラフ化したものです。つまり、MACDヒストグラムは、上の2つのラインの差をもとに算出されます。
MACD 見方
MACDの見方

MACD計算式

MACD線の計算式

一般的に指数平滑移動平均は価格の終値に応じて測定され、2つのEMAを算出するために使用する期間は、通常12日(短期)と26日(長期)に設定されています。期間の設定方法は様々ですが(分、時間、日、週、月)、この記事では日ごとの設定に重点を置いていきます。それでも、MACDの設定は様々なFX手法に合わせてカスタマイズすることができます。

標準的な時間帯を想定し、MACD線自体は12日EMAから26日EMAを引いて計算しています。

MACD線=12日EMA-26日EMA

前述したように、MACD線はゼロラインの上と下で推移しており、これがゼロラインをクロスした時にトレンドが変化するタイミングを伝えてくれます。

MACDシグナル線の計算式

デフォルトでは、シグナル線は、9日EMAです。

シグナル線=MACDの9日EMA

常に正確であるとはいえませんが、MACD線とシグナル線がクロスすると、これらは通常、トレンド反転シグナルとみなされ、特にMACDチャートの極端な位置(はるか上またははるか下)で発生した場合には、トレンド反転シグナルとみなされます。

MACDヒストグラムの計算式

ヒストグラムは、MACD線とシグナル線の相対的な動きを視覚的に記録したものに過ぎません。ヒストグラムは、一方からもう一方を差し引くことによって計算されます。

MACDヒストグラム=MACD線-シグナル線

ヒストグラムは棒グラフになっており、視覚的に読みやすく、解釈しやすくなっています。ヒストグラムのバーは、出来高とは何の関係もありません。

最強のMACD設定

MACDは、デフォルトの設定で使用されることが多いです。しかし、このインジケーターは、エグジットに特化してカスタマイズすることもできます。このセクションでは、MACDと一般的なMACDの設定を簡単に見てから、MACDを変更してどのようにエグジットを最適化できるかを説明します。

代表的なMACDの設定

代表的なMACDの設定は(12,26,9)で、以下の通りです。

  • (12) – 12日EMAまたは「ファストライン」
  • (26) – 26日EMAまたは「スローライン」
  • (9) – ‘シグナル線’として知られているMACD線の9日EMA

MACD線=ファストライン-スローライン

シグナル線=MACD線自体である9日EMA

テクニカルアナリストの中には、より感度の高いインジケーターを作成する方法として期間を変更する人もいます。より感度の高い指標を好むトレーダーは、短期移動平均線をより短くし、長期移動平均線をより長くしてみるとよいでしょう。MACD(5,35,5)はMACD(12,26,9)よりも感度が高く、週足チャートに適しているといえます。

macd ヒストグラム
代表的なMACDの設定

MACDの2種類の設定を使い分けてより良いエグジットポイントを判別する方法

多くのトレーダーは、エントリーポイントの選定に無駄に労力を費やしているため、エグジット戦略を疎かにしています。しかし、取引を行う際には、最終的に市場からどれだけの利益を得るかを決定するのはエグジットをするときです。

MACDでのエグジット

MACDでのエントリーシグナルと同様にMACDシグナルをエグジットにも応用することができます。例えば、ゼロラインのクロスオーバーやMACD線がシグナル線をクロスするというシグナルは、取引を終了するときの有効なシグナルといえます。

このアプローチの欠点は、頻繁にMACD線とシグナル線のクロスが発生した場合、だましとなる可能性があることです。

トレードを適切なタイミングで終了することは、トレードを行う上で最も難しい部分といえます。そんな時は2種類のMACD線を配置することにより、改善することができます。

エグジット用に2番目に遅いMACD線を追加する

2つのMACD線を使用する理由は、潜在的なトレンドに素早くエントリーするための感度の高い(速い)MACD線と、エグジット用の感度の低い(遅い)MACD線を使い分けるためです。前述したように、トレードを適切に終了することは、トレードする上で最も難しい部分であり、2つ目のMACD線を導入することによりそれを改善することができます。2番目のMACDの設定は19,39,9です。

macd ヒストグラム
エグジット用に2番目に遅いMACD線を追加する

12, 26, 9の値を使用する早いMACD線は、ゼロラインを基準にしたクロスをした時に取引を終了するために使用されます。遅いMACDは、19, 39, 9の値を使用して、MACD線がシグナル線とクロスしたときに取引を終了するために使用されます。

それをまとめたのが以下の表です。

 MACDの設定 シグナル
エントリー基準 ファストMACD線(12、26、9)ゼロラインクロスオーバー
エグジット基準 スローMACD線(19、39、9)MACD線とシグナル線のクロスオーバー

下のFXチャートでは、2つのMACD線を組み合わせて、どのようにエントリーとエグジットをするのかを示しています。

macd 設定
エグジット用に2番目に遅いMACD線を追加する

エントリールールは、トレンドに乗ってトレードを長く続けることを基本としています。

イントラデイトレード用のMACD設定

MACDは、(12,26,9)を利用してデイトレードで活用できます。(24,52,9)に設定を置き換えれば30分足で最高の動作するイントラデイトレード用の最強のMACD設定を確立することができます。イントラデイトレードでは、以下の指標を利用しています。

  1. 平衡移動平均線(SMMA) (365)
  2. MACD (24,52,9)
  3. ウィリアムパーセントレンジ (28)
  4. ピボットポイント (D1)

MACDシグナル

その名が意味するように、MACDは、2つの移動平均線の収束と発散です。2つの移動平均線がお互いに向かって推移するときに収束が発生します。ダイバージェンスは、移動平均線が互いに離れていくときに発生します。短期の移動平均線(12日線)はより速く、価格に素早く反応します。長期の移動平均線(26日)は遅く、価格の変化にあまり反応しません。

MACD線は、センターラインとしても知られているゼロラインの上と下で推移しています。このクロスオーバーは、12日EMAが26日EMAとクロスしたことが合図になります。もちろん、その方向は移動平均線のクロスしている方向と同じになります。MACDがゼロラインの上にある場合は、12日EMAが26日EMAの上にあることを示しています。短期のEMAが長期のEMAからさらに乖離すると、プラスの値が増加します。これは、上向きのモメンタムが高まっていることを意味します。反対にマイナスのMACD値は、12日EMAが26日EMAを下回っていることを示しています。マイナスの値は、短期EMAが長期EMAをさらに下がれば下がるほど増加します。これは、下降モメンタムが上昇していることを意味します。

下の画像のように、MACD線はゼロラインを基準点として、モメンタムやトレンドの強さを示しています。

  • MACD線がゼロラインを超えた場合、上昇トレンドのシグナルとなります。
  • MACD線がゼロラインを下回ってクロスした場合は、下降トレンドのシグナルとなります。

また、MACDシグナルは、以下のように2本のMACD線がクロスするときに発生します。

  • MACD線がシグナル線の上にクロスした場合、トレーダーはこれを買いシグナルとして判断します。

MACD線がシグナル線を下にクロスした場合、トレーダーはこれを売りシグナルとして判断します。

macd 見方
MACDシグナル

シグナル線クロスオーバー

シグナル線のクロスオーバーは、MACDのシグナルの中でも最も一般的なものです。シグナル線は、9日EMAを意味します。これはインジケーターの移動平均線として、MACDの転換を見極めやすくしています。強気のクロスオーバーとは、MACD線が上に反転し、シグナル線の上をクロスしたときに発生します。弱気のクロスオーバーとは、MACD線が下降し、シグナルラインを下にクロスしたときに発生します。クロスオーバー後は、移動の強さに応じて、数日から数週間続くことがあります。

ただし、これらの一般的なシグナルを見極めるには、十分な注意が必要です。特にプラスまたはマイナスの両極端にある時のシグナル線のクロスオーバーには注意が必要です。MACDには上限と下限がないため、簡単に極端な値を発見することができます。強い値動きが発生するとモメンタムは極端に押し上がります。逆に値動きが停滞すると、モメンタムは鈍化しシグナル線のクロスオーバーの数が極端に減ることがあります。ボラティリティーが大きくなると、クロスオーバーの数が増える可能性があるということです。

下のチャートは、半年間で8本のシグナル線のクロスオーバーが発生していますが、4本が上昇、4本が下降で発生しています。黄色のエリアは、MACD線が2を超えてプラスの極値に達した期間をハイライトしています。4月と5月には弱気のシグナル線クロスオーバーが2回ありましたが、価格は上昇トレンドを継続しました。上昇の勢いが鈍化したとはいえ、価格が4-5月の下降モメンタムを上回っていることを意味しています。

macd 最強 設定
シグナル線クロスオーバー

ゼロラインクロスオーバー

ゼロラインクロスオーバーは、MACDシグナルクロスオーバーの次に一般的なシグナルです。強気のゼロラインクロスオーバーは、MACD線がゼロラインよりプラスに転じたときに発生します。これは、12日EMAが26日EMAよりも上に移動したときに起こります。弱気のゼロラインクロスオーバーは、MACDがゼロラインを下回り、マイナスに転じると発生します。これは、12日EMAが26日EMAを下回ったときに発生します。

ゼロラインクロスオーバーは、トレンドの強さに応じて、数日から数ヶ月間続くことがあります。MACD線は、持続的な上昇トレンドがある限り、プラスで推移します。逆に下降トレンドが続くと、MACD線はマイナスのままになります。次のチャートは、9ヶ月間で少なくとも4回のゼロラインクロスを示しています。これらのゼロラインクロスオーバーが発生した後に強いトレンドが出てきたので、結果としてこのシグナルはうまく機能しました。

macd 最強 設定
ゼロラインクロスオーバー

下のチャートは、5ヶ月間に7回のゼロラインクロスオーバーが発生したものです。上のチャートとは対照的に、クロスオーバー後に強いトレンドが発生しなかったため、これらのシグナルはフェイクに終わったといえます。

macd 設定
ゼロラインクロスオーバー

MACDダイバージェンス

ダイバージェンスは、MACDが値動きと乖離するときに形成されます。強気のMACDダイバージェンスは、価格が安値を更新しているにもかかわらず、MACDは安値を切り上げているときに形成されます。価格が下落していることは、現在の下降トレンドを示しており、MACDも安値を切り下げている場合は、下降のモメンタムが強いことを示しています。さらにMACDがマイナスの領域にある限り、下降モメンタムは減少していても、上昇モメンタムが弱いことを意味しています。ただし、下降モメンタムの鈍化は、トレンドの反転や大幅な上昇ラリーを予感させることがあります。

次のチャートは、強気のMACDダイバージェンスを示しています。まず、ダイバージェンスの判別には終値を使用していることに注目してください。(MACDの移動平均線は終値に基づいています。)第二に、価格とそのMACD線の両方が10月と11月下旬に底をついたように、明確な安値(谷)があったことに注目してください。第三に、価格が11月末に安値を形成したにもかかわらず、MACDは安値を切り上げたことに着目してください。MACDは12月初旬に強気のダイバージェンスとシグナル線のクロスオーバー発生させ反転しました。同時に価格もレジスタンスブレイクアウトで反転を確認しました。

macd ダイバージェンス
MACDダイバージェンス

価格が高値を記録したにもかかわらず、MACD線が高値を切り下げたときに弱気のMACDダイバージェンスが形成されます。高値の更新は上昇トレンドとしては正常ですが、MACDが高値を切り下げる場合は、上昇のモメンタムが弱くなっていることを示しています。ただし、上昇モメンタムが弱くなっても、MACDがプラス圏にある限り、上昇モメンタムは下降モメンタムを上回っています。ここで覚えておく必要があるのは上昇モメンタムの低下は、トレンドの反転や大幅な下落を予感させることがあるということです。

下のチャートでは、8月から10月にかけての大きな弱気のMACDダイバージェンスが見られます。価格は高値を更新しましたが、MACD線はそれまでの高値を更新出来ず切り下げました。その後弱気のシグナル線クロスオーバーとMACDのサポートブレイクが発生しました。チャートでは、11月の下落後の戻しであるスローバック(赤い点線)で、割れたサポートがレジスタンスに変化したことに注目してください。このスローバックは、利益確定または空売りの第二のチャンスになります。

macd ダイバージェンス
MACDダイバージェンス

MACDのダイバージェンスには注意が必要です。弱気のダイバージェンスは強い上昇トレンドの最後でよく発生し、強気のダイバージェンスは強い下降トレンドの最後で発生します。上昇トレンドは多くの場合、モメンタム(MACD)の強い上昇から始まります。上昇トレンドが継続していても、その勢いが遅くなると、MACDが高値から下落する原因となります。この時、上昇モメンタムはそれほど強くないかもしれませんが、MACD線がゼロより上にある限り、上昇モメンタムであり続けます。強い下降トレンドの開始時には、その逆が起こります。

MT4とMT5でのMACD設定

ここでは、MT4MT5でMACDを設定する方法を紹介します。

MACDを追加し、MACDのパラメーターを設定する

  • [挿入]をクリックし、[インジケーターとトレンド]の上にマウスを移動します。
  • MACDをクリックします。
macd mt4
MT4でのMACD設定

MACDパラメーターの設定

上記の手順を完了すると、MACD MT4の設定メニューが表示されます。

macd mt4

ほとんどのインジケーターは、パラメーターで制御することができます。

MACDのパラメーターには2種類あります。

  • インジケーターの計算:例:MACDに使用されている期間の数(最初のうちはあまり気にする必要はありません)
  • インジケーターのビジュアル:見え方、線の色や太さなど。

インジケーターを変更することができるMACDパラメーターメニューが再び表示されます。

MACDの設定を後から変更する方法

後ほど、MACD MT4の設定をチャート上で直接変更する場合:

  • MACDを右クリックしてください – オプションメニューを表示するには、インジケーターの上に正確にカーソルを置く必要があります。
  • MACD-2 (13,17,9)を選択してください – 数字の13、17、9はインジケーターの計算のベースとなる期間の数を示しており、お好みに応じて変更することができます。

MACDインジケーターの削除方法

MACDを削除するには:

  • 削除したいインジケーターを右クリックします – 以下のメニューを表示するには、インジケーターの上に正確にカーソルを置く必要があります。
  • インジケーターの削除をクリックします。

まとめ MACDの使い方

テクニカル分析をする際に、MACDは最も有用なツールの一つといえます。比較的使いやすいだけでなく、市場のトレンドと市場の勢いの両方を判断するのに非常に効果的であるからです。

しかし、ほとんどのFXインジケーターと同様に、MACDは常に正確である訳ではなく、特にボラティリティの高い通貨に対して、または弱いトレンドやレンジ相場に対しては多くの場合、誤解を招くシグナルを提供する可能性があります。そのため、多くのトレーダーはリスクを軽減し、シグナルを正確に判断するために、RSIなどの他のインジケーターと一緒にMACDを使用しています。

Cristian Cochintuhttps://japanesefx.com/about/
Cristian Cochintu is a highly experienced trader, author, and analyst. Cristian’s extensive experience in developing trading strategies using cross markets analysis and his edge in predicting economic surprises is recognized all over the world. His unique insights about FX are translated today into multiple languages. The Japanese version of his blog - japanesefx.com - is devoted to helping FX traders trade intelligently, profitably, and for a long time. Cristian has studied the markets from many angles and has earned first and advanced degrees in economics, finance, and business. Throughout his career, Cristian has published market analysis and educational articles that have helped thousands of traders master the currency markets. Cristian is also one of the authors of investing.com, fxstreet.com, and other financial publications.

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